佐賀大学 理工学部理工学科 | 大学院工学研究科理工学専攻 都市基盤工学コース 建築環境デザインコース

将来

都市基盤工学コース・建築環境デザインコースで学ぶことでどのような将来像を描けるのか、卒業生の活躍を通して紹介します。

緒方 直人

中央コンサルタンツ株式会社 設計部主任 (2015年院卒/大串研究室) 

活躍のフィールド
 現在、道路及び交通計画分野の業務に携わっています。取り組んでいる内容は幅広く、最近の内容としては下記の通りです。
・高規格道路の実施設計
・最新技術である道路IoTやビッグデータを活用した交通安全計画やバスロケーションシステムの検討
・大規模災害(地震、台風等)や良好な景観形成を目的とした無電柱化計画

職種(建設コンサルタント)について思うこと
 日々、目まぐるしく変化している、社会・環境・技術の中心に立ち、ものづくり(計画・設計・施工・維持管理)の全てに携わる事ができる立場であることがこの仕事の魅力です。 毎日のように、新しい知識・考え方を自分のものにして、社会を発展させる内容を提案することができることに仕事の面白さが生まれると思います。 1つ1つの事業が億単位の国家予算で動いていくため、公共事業のロードマップを作るコンサルタントに求められている社会的責任は大きく、やりがいがあります。

都市基盤工学コース(旧都市工学科・都市環境基盤コース)の印象
 大学選びの際に、「スケールの大きい仕事がしたい」、「環境と共生した社会づくりをやりたい」という思いで都市工学科を選択しました。 講義面では、実習などで実践的に学べる内容が多いことや、現地見学等で実際に現場にふれる機会が多いため、「自分が将来やりたい仕事」を明確にすることができます。 また、都市工学の学問は、さまざまな分野(情報工学・生物学等)に密接に関わる学問であるため、さまざまな分野(学科)の方と関わりをもつことができます。 教授や都市工学科の職員の方々と交流する機会が多く、進路や勉強の悩みについても親身になって相談に乗ってもらうことができました。特に「自分自身の成長」となる取り組みについては、学業・プライベート問わず、サポートがあります。

山田 章人

NASCA(有限会社ナスカ一級建築士事務所)スタッフ (2018年院卒/平瀬研究室) 

活躍のフィールド
 建築意匠設計の分野で仕事をしています。建物を設計する仕事にはいくつか種類がありますが、私がやっている意匠設計は、お施主様の要望を聞き、建物の間取りや形などをデザインしていく仕事です。私の勤めている会社は、個人住宅など小さな建物の設計から大規模な公共建築の設計まで、多岐に渡ったプロジェクトがあります。現在私は、佐賀県鹿島市に建設予定である新鹿島市民会館の設計を担当しています。設計を進める中で、市民ワークショップも行い、お施主様以外にも市民の皆様の声を直に聞きながら、鹿島市の人々が求める魅力的な市民会館を目指して設計を進めています。

職種(建築意匠設計)について思うこと
 自分の頭の中に描いたイメージが、図面という線になり、実際に立体物として目の前に立ち上がる。その中で人々の生活が営まれ始め、建築を介して人々の人生に寄り添う。これらすべてのプロセスに携わり、一つのものづくりをする というのはこの仕事の大きな魅力だと感じます。私は、たかが小さな建築一つでも、それがその建築が建つ場所にとって新たな魅力を作り出すきっかけにも成り得ると思っています。様々な条件の中でプロジェクトは始まりますが、すべてのプロジェクトに共通して言える事は、お施主様の意見に加え、我々設計者自身がその土地の文化や風土を学ぶ上で発見した魅力を有意義なものにするために、これから建つ建築がどのようにあるべきか考える事が、答えのない大変な作業であり、同時にこの仕事の大きな楽しみです。建築を設計するという仕事は、ただ図面を書き建物を作る「作業」ではなく、建物の建つ場所の文化、人々の生活を「創造」する事だと思います。

建築環境デザインコース(旧都市工学科・建築都市デザインコース)の印象
 私の考える都市工学科(建築都市デザインコース)の印象は大きく2つあります。1つは、建築意匠や都市計画・環境設計などそれぞれの分野がとても近い距離感であるということです。一見それぞれ全く別の分野に見えがちですが、先生方も、学生同士も各分野が入り混じりながら進める授業が多いので、他分野の人たちの意見を聞き様々な視点から物事を捉える経験ができる事は、この学科の一つの大きな強みだと思います。各々専門分野の知識を持ち寄り、建築を考えることで一つの分野の勉強では知りえなかった事を学び・新たな魅力や視点に気づく機会を得る事ができます。2つ目は、地域と関わりを持つ授業が多く展開されている事です。佐賀にはたくさんの特有な文化や歴史的な建物が残っています。それら文化歴史に触れ、理解を深める授業や、鹿島の酒蔵通りに数日間泊まり込みで開かれるワークショップなど様々です。実際私自身も、大学時代にそれらの授業を通して、街の文化歴史が持つ魅力・大切さに気付かされ、新しく作られていく建築と街がどうあるべきか考えるきっかけにもなりました。

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