概要・理念
沿革
「都市基盤工学コース」「建築環境デザインコース」の前身は、1970年に設立した土木工学科です。1982年には土木工学の発展的な拡充を目的に、「建設工学科」を創設し、土木工学科と建設工学科の2つの学科となりました。さらに、地域の課題である軟弱地盤対策と、総合的な水管理に関する研究を強化するため、1991年に低平地防災研究センターを設置するなど、地域に密着した研究・教育の拠点として、行政、企業、技術者との連携を強め、地域への貢献を果たしてきました。1997年には、理工学部全体の改編にともない、土木工学科、建設工学科の両学科を統合して「都市工学科」が誕生しました。都市工学科では学生及び地域からの強い要望に応えるため、建築・都市デザイン分野を充実させ、2006年度から、「都市環境基盤コース」「建築都市デザインコース」の2コース制を導入しました。2019年、理工学部改組(1学部1学科制)に伴い、「都市基盤工学コース」「建築環境デザインコース」として新たに出発しました。
1949年 | 新制佐賀大学 発足(昭和24年国立学校設置法公布による) |
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1966年 | 理工学部 設置(文理学部 改組) |
1970年 | 土木工学科 創設 |
1982年 | 建設工学科 創設 |
1991年 | 低平地防災研究センター 設置 |
1997年 | 都市工学科 設置(理工学部全学科改組に伴う土木工学科・建設工学科 統合) |
2001年 | 低平地研究センター 設置(低平地防災研究センターの拡充改組) |
2006年 | 都市工学科 2コース制「都市環境基盤コース」「建築都市デザインコース」 導入 |
2010年 | 低平地沿岸海域研究センター 設置(〜2017年度迄) |
2019年 | 「都市基盤工学コース」「建築環境デザインコース」による教育研究体制スタート (理工学部改組1学部1学科12コース制) |
コースの位置づけ
理工学部理工学科
都市基盤工学コース|建築環境デザインコース
理工学部は2019年度から1学部1学科となりました。1年前学期では同じ科目の授業を聴講し、分野の好き嫌いによる得手・不得手を無くすために、レベルに応じた教育を行い苦手科目の克服を図ります。1年後学期では数学、化学、物理学の3つのコース類に分かれ、2年次の13コースの専門分野配属に向けて学生自身の本当に得意な分野・好きな分野を選択していきます。2年次では13コースに分かれ、専門分野の基礎および研究手法を学びます。13コースのうち「都市基盤工学コース」および「建築環境デザインコース」では,都市工学(土木工学と建築)の領域における専門的知識・技能を身に付け、都市・地域の持続的発展に貢献できる人材を育成します。
理工学研究科理工学専攻(修士課程)
都市基盤工学コース|建築環境デザインコース
理工学研究科では、理学及び工学の専門分野における高度な知識と技術、科学的思考や洞察力に基づく問題解決能力、異分野の知識や考え方を含んだ分野の枠を越えた視点及び実践力、さらに、倫理観、知的財産に関する知識を修得した、創造性豊かな優れた研究者や技術者等の高度な人材を養成します。1専攻10コースで構成され、入学時に各コースに所属します。「都市基盤工学コース」では、都市基盤の維持管理、防災・減災、都市環境の諸問題について、「建築環境デザインコース」では、建築・都市空間のデザイン、建築環境等の諸問題について考究し、先端的・実践的な専門知識を身につけた高度な専門技術者,及び専門分野の枠を超えて幅広い教養と広範な視野を持ち、自立的に地域や社会に貢献する意欲を持った人材を養成します。
教育ビジョン
自然の理を知り 未来を土木する。
少子高齢化と長期人口減少社会にあって気候変動等による災害外力の増大やインフラの老朽化等の課題に適応し、安全・安心や環境に配慮した持続可能な地域創成につながる都市基盤の整備・維持管理が必要とされます。このような現代社会における都市基盤工学分野の専門家の育成を目的として、都市基盤工学コースでは、数理的能力などの基礎学力の向上を図りながら、都市基盤に関連する社会の広い分野で活躍できる人材を、個々の適正や志向に応じた教育を行い養成します。
教育目的
幅広い教養と都市基盤工学分野の専門的な素養を持ち,安全・安心で豊かな地域社会の構築に貢献できる技術者として建設,運輸,電力,ガス,その他都市基盤に関連する社会の広い分野で活躍できる人材を養成します。
将来
都市基盤工学コースで学ぶことでどのような将来像を描けるのか、卒業生の活躍を通して紹介します。
"日々、目まぐるしく変化している社会・環境・技術の中心に立ち、ものづくり(計画・設計・施工・維持管理)の全てに携わる事ができることがこの仕事の魅力"
緒方 直人 建設コンサルタント
中央コンサルタンツ株式会社 設計部 主任 (2015年院卒・大串研究室)
人と地域と対話し 未来を建築する。
超人口減少社会などに伴い需要が増えつつある空き家・空き地の利活用、都市空間の改善、歴的環境や自然環境の再生、気候変動に対する環境保全・防災が必要とされています。このような現代社会のおける建築環境デザイン分野の専門家の育成を目的として、コミュニケーション能力、美的感性といった基礎学力の向上を図りながら、建築デザイン・環境デザイン・環境工学などの観点から持続可能な地域再生につながる建築都市空間の計画設計に関する教育を行います。
教育目的
幅広い教養と建築環境デザイン分野の専門的な素養を持ち,建築及びその周辺環境の空間のあり方を創造的に提示し,魅力的で豊かな地域の創生に貢献できる技術者として建築や都市計画などの社会の広い分野で活躍できる人材を養成します。
将来
建築環境デザインコースで学ぶことでどのような将来像を描けるのか、卒業生の活躍を通して紹介します。
"自分の頭の中に描いたイメージが、図面という線になり、 実際に立体物として目の前に立ち上がる"
山田 章人 建築意匠設計 NASCA(有限会社ナスカ一級建築士事務所)スタッフ (2018年院卒・平瀬研究室)